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マウス
レビュー
デスクトップPCを使うようになって、Intuos3は常時接続することになった。そうなると、付属のマウスを使ってみようという気になり、箱の中で眠っていたマウスを取り出した。
Intuos3のマウスは、通常のマウスと形状に変わりはないが、底が特殊だ。一般的なマウスは、ソールと呼ばれる足の部分があって、マウスが少し浮く状態になっている。一方、ペンタブレットのマウスは、布っぽい材質のシートが一面に貼られていて、接触面積が広い。また、コードレスであり、電池レスという特長もある。この両方を満たしているのは、タブレットのマウスならではといえる。
マウスとしての使い勝手については、おおむね良好だ。中におもりが入っているらしく、ちょうどいい重さだ。ボタンのクリック感は普通で、音はやや大きい気がする。ホイールは適度な抵抗があり、回転音はさほど目立たない。ホイール自体をクリックすることもできる。その力加減も悪くない。サイドのボタンは両側に1つずつあって、左右対称の形をしている。左利きの人にも違和感なく使えるのはよいことだが、やはりサイドボタンは親指側に2つほしい。いっそのこと、2つずつ両側につけてもよかったのでは。
もうひとつ、通常のマウスとは違うことがある。それは、マウスの向きに関係なく、手の動きに合わせてポインタが動くことだ。極端な話、マウスが逆向きでも、ポインタが反対に動いたりはしない。そこまではしないにしても、斜めに傾けて動かすような使い方でも、まっすぐのときとポインタの動きが同じというのは、あまり知られていない利点ではないだろうか。
ペンはペンモード、マウスはマウスモードで使うのが一般的だと思うけれど、マウスをペンモードで使用するのも悪くない。ただ、ペンタブのサイズが大きいほど、マウスを動かす距離が増えるので、使用領域を狭めるとよい。
画面が1,680×1,050の解像度で、タブレットがPTZ-630(A5)の場合は、これくらいが使いやすかった。ずいぶん狭いと思うかもしれないが、実際に使ってみると、あまり広くしないほうが使いやすいことがわかる。マウスとペンのマッピングは独立しているので、ペンの領域が狭くなってしまうことはない。それにしても、マウスを絶対座標で使うのは新鮮だ。端まで行ったらマウスを戻すという操作が必要なくなる。
今まで、おまけとしか考えていなかった、というより、いらないものだと思っていた付属のマウスが、案外便利だと思うようになった。タブレットを常時接続しているのなら、一度、付属のマウスを使ってみてはどうか。
ところで、マウスを使っていて気づいたのが、動かしていなくてもポインタがプルプル震えていることだ。真っ先に考えられるのが電磁波の影響だが、CRTのディスプレイを使っているわけでもないし、何も近くにない状態にしても直らない。別のPCでも同じ症状が起こる。マウスだけで起こっているのかと思ったら、確認しにくいけれどペンでも発生しているようだ。非常に気になるし、この状態で使用するのには支障があるので、どうにかしたかった。
何日も調べて、ようやく解決法を見つけた。タブレットモードを、文字認識から標準モードに変更すれば起こらない。精度は落ちてしまうが、よほど素早くペンを動かさない限りは、顕著な差は見られなかったので、これで使うことにする。あのプルプルから解放されたことのほうが大きい。